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2010.03.29

都条例の件:再度メールしてみた

もうちょっと早くうpっとけばよかったかしらと思いつつ、先週送ったリアルメールの内容をとりあえずここに公開しておこうかと思います。
前回送ったものと一部内容の重複がありますが、何かの参考になればということで。



前略

東京都青少年健全育成条例の改定につきまして継続審議となりましたこと、ご尽力頂きありがとうございました。
近く審議も再開されるかと思いますので、改めて意見を述べさせて頂きたいと思います。

まず、今回の改正案で大きくクローズアップされた「非実在青少年」について。これについては定義があまりに広汎に及びすぎている点・基準が曖昧すぎる点が非常に問題だと思っています。現行の条例に基づいて自主規制は行われていますし適宜「不健全図書」等指定が都によって行われています。これに「屋上屋を建てる」ような今回の改定はそもそも不必要ではないでしょうか。行き過ぎた規制は「青少年の保護」ではなく「検閲・発禁」ともいえます。また出版・放送といった業界の大半が東京に集中している現状を考えれば、このような行き過ぎた規制の影響は東京だけに留まりません。議会では「国会での児童ポルノ法改定への地ならしだ」といった発言もあったようですが、明らかな越権行為で見過すわけには行きません。
「都の見解」も出されましたが結局のところは口約束にすぎません。(他の地方自治体では施行数年後に見解がひっくり返ったという事もあったようです)

さらに問題なのは、この改定案が提出された経緯や審議会での議論がオープンにならないまま進められてきた事です。
後日協議会の議事録は公開されましたが、特定のメンバーによって密室で作られた改定案といったニュアンスが強く、情緒的・感情的なもので都民の意見を半ば無視したとも取れる内容です。協議会における各委員の発言にも差別的なものが散見されるなど問題が多く、「このような委員には絶対に任せられない」と強く思わせるものでした。
改定案には「青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め」とありますが、学術的にはこういった規制には意味がないとされていますし、そのような研究結果を無視してまで規制を行おうとするのは何らかの思想的バイアスさえ疑わざるを得ない状況です。
※協議会メンバーの新谷珠恵氏は社会技術研究開発センターのワーキンググループ「犯罪からの子どもの安全」に参加されているようですが、同グループが目標として掲げる「科学的根拠・知見に基づく犯罪予防」からはおよそかけ離れた意見を述べておられます。一体何を研究なさっていたのか非常に疑問です。なお、新谷氏ご自身が会長を務められている東京都小学校PTA協議会から規制強化を求める要望書が出されているのも(自作自演とは言いませんが)手続き上非常に問題があるのではないでしょうか。

改正素案に対するパブリックコメントでは改定反対の意見が大多数であったにもかかわらず、これを無視した形で提出されたこの改定案は都民に対する大きな裏切り行為です。4月にはパブリックコメントも公開されると聞いておりますので、きちんと内容を検討して頂きたく思います。

再審議にあたってはゼロベースで広く意見を集め、開かれた議論が行われるよう切望しております。
今後のご活躍を期待しております。

草々


後半(条例案提出までのプロセスについての問題)をちょっと重め書いてみました。

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2010.03.19

東京都小学校PTA協議会の要望書には突っ込まずにいられなかった

仕事が修羅場ってるのに何やってんのかね俺。

そんなわけで、都小P(って書くとどこの765プロだよって感じだなー)の要望書が公開されてるみたいなので軽く突っ込んでみたいと思います。




報道によれば、昨年の児童ポルノ事件は全国で前年比約4割増の935件と過去最多であり、小学生以下の被害者も約7割増の65人となるなどの状況にあり

こういう話もあるので、詳細については正式な統計資料を待ちたいところ。まずは保留ですね。

また、漫画やアニメであっても、(中略)大人ですら良識のあるものなら目をふさぎたくなるようなものが、何ら規制されることなく書店の店頭に置かれています。

現状でも出版物に対する自主規制はありますし、東京都による「指導」や不健全図書指定といった措置も(これについても議論はありますが)行われています。決して野放しになっているわけではない。

しかし、私たちは、子どもたちが児童ポルノの犠牲者となり、その姿が大人の性的視線にさらされ、インターネット上で永久に広まっていくことを許すことができません。

そうですね。

私たちは、親として、このような主張を受け入れ、「児童ポルノは、見るだけならいいのよ」、「強姦や近親相姦も、漫画なら表現の自由だからいいのよ」と子どもに教えることなど決してできません。

発想が斜め上すぎてびびるわぁ!「そういう表現があること」と「それが良いことか悪いことか」は全くの別物。そんなこともちゃんと教えられない最近の親の方がよっぽど恐ろしい…。


はっきり言って怒るとか何とか言う以前に (゚д゚) なんですが。穿った見方をするなら、親が自分の子供に対する教育を放棄したとも取れますがどうでしょうかね?


あと、現在の都小P会長・新谷珠恵氏は社会技術研究開発センター(ristex)に所属されているようです。所属グループ「犯罪からの子どもの安全」の研究目標に


本領域の活動が、我が国において科学的根拠に基づく犯罪予防の重要性が認知され、定着する一つの契機となることを目指して、防犯対策の基盤となる科学的知見及び手法を創出する。

とありますが、この要望書には科学的な根拠も知見も無いように思われます。

この方は一体何を研究なさっていたのでしょうか?教えて有本建男センター長!

(ちょっと追記)
こちらで名前の出ている「新谷委員」って新谷珠恵氏のこと?だとしたら自作自演にもほどがあるというか、手続き上すげー問題あると思うんですが。それともこういったことは日常茶飯事なんだろうか。

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2010.03.07

東京都青少年健全育成条例改定案について:とりあえずメールしてみた

とりあえずこんな感じで送ってみました。何かの参考になればということで。



東京都議会において「東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例」の審議が行われておりますが、その内容について非常に危惧を抱いております。

特に、「第三章 不健全な図書類等の販売等の規制」の改正案に関しては憲法第19条(思想及び良心の自由)・第21条(表現の自由・検閲の禁止)に違反するものであると考えます。

今回の改正案では「非実在青少年」といった奇妙極まりない概念を持ち出し、現行よりもより厳しい規制を課そうということになっています。しかしこれは「青少年の保護」ではなく事実上の「検閲・発禁」行為であり、成人の権利をも侵害するものです。この改正案が完全に適用されれば、日本で流通しているマンガ・アニメ・ゲームといったコンテンツの大半が「不健全図書」として流通を禁止されることになります(以前から言われているように、「ドラえもん」も対象になり得ます)。こういったコンテンツ業界の大半が東京に集中している現状を考えれば、このような行き過ぎた規制の影響は東京だけに留まりません。

今回の審議の中でも現在のゾーニング等の施策がどの程度効果を上げているかと云った現状分析に関する議論は行われていないようですし、そういった意味では極めて情緒的・感情的な要素によって規制が進められていると言えます。

改定案には「青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め」とありますが、少なくとも学術的にはこういった規制に意味がないされていますし、むしろこういった「多様性を排除する」方向への「風潮」や「空気」の誘導は極めて危険です。

 ※なお、改定案決定の経緯にも非常に問題があると考えております。(以下、素案パブコメより抜粋)

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本答申案以外にも協議会の議事録を目にする機会があったが、ここでいわれる「有害図書」の愛好者を精神病患者呼ばわりするなど人権無視・人権軽視ともとれる発言が散見された。このような輩に人権をめぐる繊細な議論が出来るとは到底考えられず、改めて一からきちんと議論し直すべきではないか。
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また、先般行われた審議の中では「親族による児童虐待が危急の課題である」との意見がありました。実効性が疑わしい「創作物規制」よりも、このような「今ここにある危機」についてどのように対応していくかがより重要であると考えます。

最後に、改正素案に対するパブリックコメントでは改定反対の意見が大多数であったにもかかわらず、これを無視した形で提出されたこの改定案は都民の意思を踏みにじる暴挙である、ということだけは申し添えておきたいと思います。

この改正案は「廃案」とし、本当に必要な施策が何か一から議論し直すべきです。ぜひともよろしくお願いいたします。


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都条例の件について

このところこっち方面では時間がなかなか取れないのですが、とりあえず現時点での最新情報はこちらから。

表現規制について少しだけ考えてみる(仮):【最新版】「青少年健全育成条例」の改悪を阻止しよう!【3.6更新】

手の届く範囲でやれることはやろうと思います。

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